- 関係詞の非制限用法とは
- 制限用法の訳し上げと、非制限用法の訳し下し
- 実戦演習問題
- 解答と構造解説&講義注釈
1. 関係詞の非制限用法とは
関係詞の前にコンマをつけて、先行詞を補足的に説明する用法を「非制限用法」と呼ぶ。
- 非制限用法で用いる関係代名詞は、who, whom, whose, which, 前置詞+whom, 前置詞+which のみ。関係代名詞 that, what は非制限用法では使えない。
- 目的格の関係代名詞(whom, which)は、非制限用法では省略できない。
- 非制限用法で用いる関係副詞は where, when のみ。関係副詞 why, how は非制限用法では使えない。
例:My uncle, who has lived in Canada for over twenty years, still speaks with a slight accent. (私のおじは、20年以上カナダに住んでいるが、いまだに少しなまりがある)
2. 制限用法の訳し上げと、非制限用法の訳し下し
関係詞の制限用法は、「関係詞節→先行詞」の順番で訳す(=訳し上げ)。 例:the client who runs a bakery downtown「街中でパン屋を営んでいる客」
一方、非制限用法は、「先行詞→関係詞節」の順番で訳すのが原則(=訳し下し)。 例:Mr. Sato, who runs a bakery downtown, comes to our shop every Friday. 「佐藤さんは、街中でパン屋を営んでいるのだが、毎週金曜日に私たちの店に来る」
ところが、固有名詞が先行詞の場合、たとえ訳し上げの日本語で出題されていても、英作文の際は**非制限用法を用いる(=コンマを打つ)**ことにくれぐれも注意すること。「フランス語を学んだ田中さん」という訳し上げの日本語であっても、Mr. Tanaka のような固有名詞が先行詞の場合は Mr. Tanaka, who learned French, … のようにコンマを打つのが正しい。
3. 実戦演習問題
【問題1】 My grandfather, ( ) worked as an engineer for forty years, taught me how to fix almost anything. ① that ② who ③ what ④ whose
【問題2】 次の日本語を最も自然な英文にする際、正しいのはどちらか。 「宮沢賢治が書いた『銀河鉄道の夜』は、今でも多くの人に愛されている」 ① Night on the Galactic Railroad, that was written by Kenji Miyazawa, is still loved by many people. ② Night on the Galactic Railroad, which was written by Kenji Miyazawa, is still loved by many people.
【問題3】 The two paintings, ( ) I bought at a small gallery in Kyoto, now hang in my living room. ① that ② which ③ what ④ why
4. 解答と構造解説&講義注釈
【問題1】解答:② who 非制限用法(コンマあり)で使える関係代名詞は who, whom, whose, which のみ。that は非制限用法では使えないため who が正解。
【問題2】解答:② which Kenji Miyazawa という固有名詞は先行詞ではないが、Night on the Galactic Railroad という作品名(固有名詞に準ずる特定の1つのもの)が先行詞。固有名詞的な先行詞には非制限用法(コンマ+which)を用いる。that は非制限用法で使えないため①は誤り。
【問題3】解答:② which 非制限用法(コンマあり)なので that は使えない。目的格の関係代名詞であり、省略もできないため which が正解。
復習チェックリスト [ ] 非制限用法で使える関係詞と使えない関係詞(that, what, why, how)を区別できるか? [ ] 制限用法(訳し上げ)と非制限用法(訳し下し)の違いを説明できるか? [ ] 固有名詞が先行詞の場合、英作文では常に非制限用法を用いることを覚えているか?


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